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悪役令嬢、船が挟み打ちされる
「お前ら!船を囲めぇ!!!」
襲撃者は声を張り上げる。
その声を聞いた襲撃者の仲間は、素速く妨害を行う。
「よし!囲んだ!!」
襲撃者たちは勝利の笑みを浮かべる。
それから、光の球が打ち出される前に全ての船で突撃を行った。
ガンッ!ガンッ!ガツンッ!
と、重い音が響く。
どちらの船もエリーの運営する工場で作ったモノであり、非常に硬い。
そのため、重い音は響くものの壊れるようなことはなかった。
「よっしゃ!乗り込むぞぉぉ!!!」
「うおおぉぉぉ!!………って、アレ!見ろ!!」
襲撃者たちが雄叫びを上げる。
そんな中、1人が遠ざかる影を見つけた。
その影は、小型のボート、
いつの間にか緊急時用のボートで脱出されていたのだ。
ただ、乗っているものの数は少ない。
それに、全員があまり豪華でないような服を着ている。
「船乗りに逃げられたか!小娘も、部下に愛想を尽かされてかわいそうなヤツだな!」




