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悪役令嬢、少しでも寄り添うようにして
クレアは手を差し出す。
アンナリムも、手を取りそうになった。
が、
『何をしておるんじゃ腑抜けぇ!!』
「うっ!あ、あ゛ああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
『おぬしの恨みはこんなものじゃないじゃろぉ!』
「闇の精霊も、面倒ね」
邪魔をされてしまった。
闇の精霊に。
クレアは舌打ちしそうになるのをこらえつつ、
「リム。大丈夫?」
「あ、あ゛ああぁぁ」
クレアは心配する。
ようなそぶりを見せる。
アンナリムの心へ寄り添うように尾することで、少しでもアンナリムの精神を和らげようとしているのだ。




