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悪役令嬢、ラスボスとなるほどに
アンナリムの魔力の暴走。
それは、生徒たちを眠らせる以上になっていた。
クレアはこぶしを握り締め、
「よくもやってくれたわね。闇の精霊」
『くふふふっ。良いサプライズじゃろ?』
「何もよくないわよ」
『いやいや。童にとっては最高にいい者じゃよ」
闇の精霊。
それが声の正体である。
そして、
「人の心を操るのよねぇ」
『人聞きが悪い。童は後押しするだけじゃよ』
闇の精霊の能力。
それは、人の悪意を爆発させること。
それは、ゲームのラスボスとなるほどまでに。




