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悪役令嬢、持っていない感情
クレアは、アンナリムに言う。
現実を見なサイと。
なぜなら、
「あなたは、加護があるでしょ?」
「うん?そうだよ?」
「それなら私の感情も、分かるんじゃない?」
「っ!?」
アンナリムは息をのむ。
いやなところをつかれたのだ。
見たくなかった場所を。
「私がガガーラナへ向けている気持ち、分かってるんじゃないの?」
「そ、それは………」
アンナリムからの魔力が弱まる。
分かっているのだから。
クレアが、ガガーラナに大した恋愛感情を持っていないことを。




