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悪役令嬢、気づかないことも
成長。
それは、間違いなく起きているものだった。
なにせ、まだこれから教会は巻き返していけそうなのだから。
「最悪転移魔法陣のほうまで使用を許可させられるかと思ったけど」
「さすがにそこまではしませんわ」
「そうなの?昔ならそこまで持っていかれてたきがするけど」
「やりませんわ」
エリーは首を振る。
だが、実際昔ならそこまで行けたのも事実だった。
だが、今はできない。
「イルデが成長したのは間違いないですわ」
「おっ。本当?」
イルデは嬉しそうに笑みを浮かべる。
彼は、エリーに認められたのだから。
だが、それでも気づかないこともあった。




