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悪役令嬢、予定より早く
エリーが船に乗り込んでから数十分後。
エリーを襲撃するメンバーは、通るであろう場所に着々と集まってきていた。
「予定では、あと数十分後に来ることになっていやす」
「よし!それなら全員間に合うだろうな。ま、全員いなくても余裕かも知れねぇけどよぉ」
「ガハハハッ!その通りだなぁ!」
柄の悪そうな見た目をした男たちが笑う。
その誰もが、計画の失敗など考えていなかった。
男たちは少しずつ加わってくる仲間を迎えながら、編成を組んでいく。
まだ到着時間まで30分もあって、心が完全に油断していた。
そんなときに、
「た、大変です!船影が見えました!!」
見張りをしていたモノが慌てた声を上げる。
集まっていたモノたちは慌てた。
「お、おい!どういうことだ!?」
「予定と違うじゃないか!」
「くそ!まだ全員そろってないんだぞ!」




