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悪役令嬢、メイドとの作戦会議を終わらせる
「………という感じ、ですわね」
「はい!ありがとうございました!」
エリーたちは、メアリーのために何ができるか話し合った。
とりあえず分かることを話し合って、今日は終わる。
メアリーが部屋から出て行き、足音が遠ざかっていった。
エリーは、物音がしなくなってから耳に手を当てる。
そこからは、エリーの暗殺をもくろむモノたちの会議の模様が聞こえた。
「小娘は、船乗りをこちらと交代させるつもりのようだな」
「ああ。まだ実力不足だから、手本にとでも思ったのかも知れないが」
会議に来たメンバーは、エリーは凄腕の船乗りたちに依頼をしていたことを警戒した。
自分の船乗りの凄さをみせたいと言うつもりだろうと協議に集まったメンバーは考えており、それが非常に悩むところだった。
「奴らに操縦されると、暗殺から逃れられてしまう恐れがあるな」
「だが、小娘からの要求を断れるような理由がない。こうなれば、もう、面会自体を拒否するしかないな」
「そうだな。少し怪しませる可能性もあるが、そういう方向でいくしかないだろう」




