3605/3881
悪役令嬢、魔力を生み出す
鎖が魔力を奪う。
そして、その奪う能力は発動し続けている。
それが感じられた。
「つまり、この槍から魔力が出ている」
「や、槍から!?魔力を生み出す装備など聞いたことがないぞ!?」
「我もだ」
「だ、大丈夫なのかそれは!?」
明らかに狼狽えた様子の貴族。
しかし、それも仕方がないことだ。
魔力を生み出すものなど前代未聞。
「上手く扱えれば国を買うほどの価値にはなるが……」
「ど、どうにかできないのか?」
「とりあえず、我と同等の魔力操作ができなければ無理だろうな」
クレアのレベルが最低限。
そんな槍だった。




