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悪役令嬢、魔力を奪う
呪いはない。
ただ、普通の武器ではない。
なにせ、
「この鎖、力を吸い取るものだな」
「力を、吸い取る?」
「うむ。封じるのではなく奪う。それがこのクサリだ。少し触れるだけでもかなりの量を持って行かれるな」
「なっ!?そ、そんなもので封じられてるのか!?」
貴族は慌てて後ずさる。
魔力を吸い取られると聞いて、危機感を抱いたのだろう。
その判断は非常に正しい。
「下がっておけ。貴様ガフレレバ、一瞬で全ての魔力を奪われる」
「そ、それほどか!?」
「うむ。我も魔力の制御はできる方だが……少しでも油断すれば負けるな」
スキルレベルがマックスのクレア。
それでも魔力を奪われそうになるほどの吸収力。




