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悪役令嬢、怪しいモノを後ろから
エリーは面会を終わらせ、外に出る。
賑やかな外に、豪華な服を着た存在を見つける。
「うわぁ!おいしいです!」
「そうだろ。アシルド。もっと食べていんだぞ」
「うわぁ!本当ですか!?ありがとうございます!お兄様」
アシルドとバリアル。
2人はかなりなかよくなったようで、一緒に店をまわっていた。
エリーはその2人から目を外し、もう1つの目に映ったモノに近づく。
そのモノは、じっとアシルドとバリアルを眺めている。
(ぐふふ!いいわぁ!アシルド様とバリアル様が一緒に遊んでる!もっと!もっと近づいて貰って!それから、)
妄想を膨らませるそのものの背中に、
ぽん。
と、手が載せられる。
「っ!?」
肩をふるわせ、そのものはゆっくりと振り向く。
その目には、にこりと微笑むエリーの顔が。
「こんな所でどうしたの?メアリー」




