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悪役令嬢、天へ昇れると
防御は1つ突破された。
確かに凄いことである。
だが、それでも初戦は1つだけであり、他にないとは言っていない。
「届かなかった、か」
「ここまでしてもか」
「無念……」
「全て防がれるとは……」
幻影。
それをすり抜けることもできず、全て阻まれてしまった。
これがクラウンなら、確実に防御は全て突破して幻影であることに気づけただろう。
「結局貴様は……」
何だったのか。
それを聞くことすらできず、彼らは口を閉じる。
そして、天へと昇っていった。
「……いや、天へ昇れるほど清い生き方をしたとは思えん」




