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悪役令嬢、熱い展開に
クレアに無視されるリブコール。
彼は、非常に悔しげにその背中を見ている。
とは言っても、彼らが見ているのは幻影なのだが。
「……仕方ない。俺がアレを使う」
「なっ!?」
「いいだろ。どうせ捨てる命なら、最大限役に立たせたい」
「……分かった」
リブコール達は、熱いことを言っている。
感動的なシーンになるような雰囲気だ。
相手がクレアでなければ、
「うぉぉぉ!!!くらえぇぇぇ!!!!」
「仲間の命、ムダにはしない!!」
彼らはそれぞれ思いを込めて。
叫びながら、幻影と向かう。
結果は当然、分かりきっていたのだが。




