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悪役令嬢、目的を告げぬまま
待つ時間を減らすため。
クラウンでは様々な議論が行なわれている。
そんな中、
「我は我で少し動く」
「あっ。はい。お気をつけて?」
「お一人ですか?」
「動かせる部下がいないわけではないですが……」
クレアが1人で動く。
それは、必要なことだった。
動かす部下に関しては断り、
「……そこは不足している箇所へ回せ」
「わ、分かりました」
タダでさえ人材不足なのだ。
クレアに使う人材で余計に減らしてどうするのかという話だ。
クレアは、部下からも一時的に離れて誰にも目的を告げずに動く。




