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悪役令嬢、その先の言葉など
義賊達は叫ぶ。
自分達に残された道は、もうこれしかないと。
他の道に進むには、もう上が腐敗しすぎているのだ、と。
「……なら、何故満足できない?」
「は?ど、どういうことだ?」
「だから、どうして満足できないのかッテ言ってんだよ」
「ま、満足?」
「そうだ。満足だ。お前達は貴族達から奪ってるんだろ?なのに、何故それだけで満足しないんだよ」
義賊達ははっとした表情になる。
それは、彼らの弱さに気付いたから。
そして、
「お前達は奪って、そして多くの民は最低限暮らしていけるようにできた。なのに、なんでそれで満足しない」
「っ!そ、それは!」
義賊達は言葉を探す。
だが、その先の言葉など……




