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悪役令嬢、たとえ苦しくなろうとも
国を運営する。
それはとても難しいことだ。
だからこそ、ここまでクレアは義賊達に迂闊に国をとらないことの必要性を教えてきた。
「……分かってる!そんなこと分かってんだよ!」
「そうかぁ?」
「そうだよ!分かってんだよ!でも、どうしようもないだろ!このままじゃ俺たちは苦しいままだ」
「そうだなぁ」
「俺たちに苦しいままでいろってのか!」
それこそが本音。
これ以上苦しくなるとしても、今の苦しさの中で他人が贅沢をすることが許せない。
だからこその叫び。
「……別に、このままで居ろとは言わねぇよ」
「ならっ!」
義賊達の悲痛な声。
だが、クレアは彼らに鋭い目を向け、




