3528/3881
悪役令嬢、貴族の役割なんて
クレアの言葉に悔しげな顔をする義賊達。
彼らも心の中では分かっていたのだ。
だが、だからこそ、
「何だって言うんだよ!その貴族の役割って言うのは!」
「そうだよ!分かんねぇよそんなもの!」
「貴族が大事なことをしてるとは思えない!」
「あいつらはむだに金使ってるだけじゃないのかよ!」
取り乱して叫ぶ。
彼らには分からないのだ。
貴族の重要性というものが。
「……なら、教えてやるよ」
「なんだよ。妖精様は、分かるって言うのかよ」
クレアの言葉に、視線が集まる。
その目には、最初とは違い怒りのようなものが込められていた。
それは、理不尽に対しての……




