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悪役令嬢、新たな賊の出没を
周囲の勢力が弱体化していき。
相対的にクラウンが上へと上っていく。
しかし、
「姿を見せるほどのことはしていないな？」
「はい。必要ないと判断致しましたので」
「そうか。……だが、このままだと小規模な組織が新たに湧き出そうだな」
「それは同意見です」
まだ動く必要はない。
だが、動かないなら動かないなりに問題があるのは確かだった。
今までは勢力がそれぞれ大きく強かったからこそなかった問題が出てくるのだ。
「盗賊は、基本的に出ないな？」
「はい。市民達の撲滅の動きにより、活動しづらくなっているでしょうから」
「では、市民たちとの敵でない賊が現われるか」
その存在は賊である。
が、正義と市民たちは捉える賊、義賊だ。
