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悪役令嬢、ここまで探しても
クラウン以外の勢力。
それは4つ。
血湯、苦霞、涙角、そしてリブコール。
「血湯と苦霞は、涙角と共倒れしそうな状況です」
「リブコールは?」
「くだんの魔法陣の先を調べてみたところ、構成員の力を底上げするものがありまして……」
「それを奪えば瞬時に弱体化、か」
リブコールは持つ手札が多かった。
だが、それを奪われてしまえばチリに同じ。
今まで漁夫の利を狙うテイエオニはあった余裕も、崩れ去ってしまった。
「だが、結局皇帝の切り札は見つからぬままか」
「残念ながら……」
皇帝を誰も殺そうとはしない。
その理由をクラウンは探っている。
だが、結局ここまで見つかっていない。




