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悪役令嬢、甘い雰囲気はない
クレアも、アンナリムがガガーラナへ好意を寄せていることは分かっている。
だからこそ、ガガーラナを振った後は2人がくっ付くだろうと予測していた。
が、
「クレア。これなんだが……」
「うん」
ガガーラナが話しかけてくる。
そこまでは良かった。
しかしその後、
「あっ。ガガーラナ。今ちょっと大丈夫?」
「すまん。今クレアと話してるところなんだ」
「え、あっ。ご、ごめんね。邪魔しちゃって」
「いや。気にするな」
話しかけてくるアンナリム。
それを素っ気なく追い返してしまった。
そこに甘い雰囲気はない。




