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悪役令嬢、事実を知る者と
彼女は、告白を断った。
しかし、その事実を知る者は少ない。
だが、
「……クレアちゃん。ガガーラナの告白を断ったって本当?」
「ええ。本当よ」
「……なんで?」
「婚約者がいるからよ」
「……ふぅん」
知っている者もいる。
2人の共通の友人であるアンナリムもまた、それをしていた。
だからこそ、
「ねぇ。ガガーラナ君。クレアは駄目だったんでしょ?なら私と」
「すまん。っむりだ」
「……え?なん、で?断られたんでしょ?」
「俺は、一度断られたくらいで諦めない」




