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悪役令嬢、大丈夫だという
身体のスペックとしては、まだまだ余裕がある。
だが、動くことができることに関しては難しいところがある。
特に、カヤを学校内では見ることができてもそれ以外で監視できない。
「勝負は来年できまりそうね」
「来年、かぁ」
「来年、大きく動くわ。リムも気をつけて」
「……うん」
クレアの忠告にアンナリムは頷く。
気をつけることのないようが分からなクテモ、クレアの口ぶりから確実に何かが起こることは容易に予想できた。
そして、クレアにとってそれが難しい局面になる事も。
「クレアちゃんも気をつけてね」
「ええ。でも、私は大丈夫よ」
クレアは笑う。
余裕のある顔で。
だが、それが逆にアンナリムを不安にさせた。




