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悪役令嬢、利益でつないで
カヤの予感。
それはクレアが植え付けたもの。
その行動が求める先は、
「カヤが、利益の出る何かを私に提供しようとする……」
「ん~。クレア。カヤに何かするつもりかい?」
「いやいや。そんなことはしないわよ。イルデ様」
「本当に?」
「本当よ」
カヤは、クレアに敵になって欲しくない。
そのため、敵に回らないようにするための何かを行なうはずだ。
そしてそれは、
「私を利益でつなぎ止める」
そうすることに他ならない。
クレアという人間の素性を知れていない今、脅す方法は使えない。
そすなれば、利益でつなぐクライしかできないだろう。




