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悪役令嬢、機嫌が良くて気付かない
喜ぶカヤ、
そんなカヤから情報を引き出していく。
エリーが困っていると訊けばそれはもう上機嫌で、
「いやぁ~。私が封印を解いたかいがありしたよ」
「封印を?」
「はい。何の封印かはわかりませんけどね」
「え?あの森、封印なんてされてたの?」
「みたいですね。私もそれは知りませんでした」
カヤは明るく言う。
それも、教室のど真ん中で。
そのため、2人の会話はバッチリ他の生徒にも聞かれていて、
「え?聖女様って……」
「うわぁ。最近丸くなったと思ってたけど、やっぱり……」
生徒たちの印象が悪化する。
カヤは機嫌が良すぎて、それに気付いていなかった。




