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悪役令嬢、困っていると訊かれたら
ハアピ家の中での力を大幅に減らしたエリー。
それは、学校でのことに関係するから、
もっと言えば、
「あまり芳しくなかったようね」
「そうなんです」
「というか、問題を起こしたそうじゃない」
「……そうなんです」
問題児、聖女のためである。
彼女の目の敵にされていて、対策を立てなければならないのだ。
さらには、クレアとしての関わりもあるわけだし。
「エリー様が頭を抱えてたわよ」
「そうなんですか!?」
「……嬉しそうにしないで欲しいわ」
クレアは苦笑する。
エリーが困っていると言うだけで満面の笑みを浮かべられたのだから。




