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悪役令嬢、勝つこと以外の弊害
エリーの本気を何度も行なう必要がある。
それはエリー以外にも理解できた。
つまり、部下達にも、
「おそろしいな」
「クラウン様の攻撃を受けても、アレで済んでいるのか」
「クラウン様が凄いのか、悪魔が凄いのか……」
「両方凄いだろ」
部下達はクラウンの力を信じている。
だからこそ、エリーが負けたときの組織への影響は大きい。
そして、クラウンという存在の絶対性が失われたときも。
「本当に、勝てるのかな……」
「……クラウン様ならやれる」
現われる乱れ。
それは、非常にまずいものだった。
ここでもしエリーが僅差で勝つなんて言うことになれば、クラウンの結束が乱れかねない。




