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悪役令嬢、驚きと悲鳴のマリアージュ
エリーの振るう鎌。
その鎌による効果はあくまでも恐れるものであり、大げさな回避が行なわれた。
回避はされたのだが、
「お陰で、森が荒らされることはない」
「ゴアアァァァ!!!」
「あの森は薬局のための施設があるため、破棄されると困るのだよ」
「ゴアアアアァァァァァ!!」
悪魔は森を飛び出して、その先にある砂漠までやってきた。
森で中唸ったことで立体軌道が難しくなるが、森が目茶苦茶になるよりはマシ。
それに、
「この地にはいくつもの細工がある」
「ゴァ?……ゴアアアアァァァァァァ!!!!!!??????」
悪魔の絶叫。
それは、先程までの他者を震え上がらせるような方向とは違う。
純粋な驚きと悲鳴の混じり合った声だった。




