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悪役令嬢、完璧な計画で殺せるはず
エリーの耳元から声が聞こえる。
その声は、貴族や教会関係者、火傷蜥蜴から離れて新しくできた毒龍の人間たちのモノ。
「作戦通りエリーを殺す。コレは確定事項だ」
「ああ。だが、問題は」
殺されるのは確定らしい。
エリーは頭を抱えたくなった。
「問題は、エリーの護衛をどうするかだ」
「ああ。あの、この国最強と言われるハアピ家の暗殺者を倒したんだろ」
エリーはその言葉に驚く。
ーー私の家、王国最強の暗殺者を持ってたの!?
「まあ、嘘の可能性もあるが、最悪の想定をしておくべきだろう。海での暗殺が失敗した場合はどうする?その帰りにまた暗殺するか?」
「いや、帰りは警戒しているだろう。それなら、」
密会は、失敗した場合のことまで話が進んでいた。
エリーは頭を抱えたくなる。
ーーなんで、こんな少女1人の暗殺のためにここまで計画を考えるのよぉぉ!!!対策しづらいじゃない!!




