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悪役令嬢、小屋ではなく屋敷
小屋。
ゲームでは小屋だった場所へとたどり着いた。
だが、ここでカヤは気付くことになる。
「あ、あれ?」
「ん~。森にこんな建物のがあったのかい」
「大きいですわね」
「よくこんな所に、って思うけど」
小屋ではない。
彼女の望んでいたはずの小屋は、豪華な屋敷へと変わっていたのは。
その理由は勿論、クラウンという組織の拠点として大きくなったからだ。
「え、えぇ?」
「ん?どうしましたの聖女様。行きませんの?」
「い、行く!あんまり急かさないでよ!」
カヤはエリーに文句を言いつつ、屋敷へと踏み出す。
その様子は、周囲に潜むあまたの影から監視されていた。




