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悪役令嬢、パーティー参加が確定する
「エリーと仲が深まったようだな。良かった」
父親がエリーとアシルドを見つめながら言う。
2人は互いに見つめ合い、微笑む。
「さて、それでアシルドのことなのだが、世間にもまだ発表していなくてな、どこかで発表したいと思っていたんだ」
エリーは嫌な予感がした。
それは、危険なモノから逃れることができなくなるような気分で。
「そんなときに、私たちへパーティーの誘いが来た。しかも、公爵家から。この機を逃すことはないだろう。サッド家のパーティーでアシルドのお披露目を行うぞ!」
「「おぉ!」」
家族からは驚きのような、喜びのような声が聞こえる。
その声は、本心からのものであったが、ただ1人、本心から喜べない者がいた。
もちろん、エリーである。
ーーサッド家のパーティー、絶対行きたくなかったんだけど!?
サッド家はエリーを暗殺したい可能性がある。
そんな敵地とも言える場所にエリーとしては行きたくなかったのだが。
ーーーこの流れは断れないヤツだぁぁ!!!




