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悪役令嬢、このペースが普通
森へと踏み入れるエリーたち。
それぞれ、その周りにはハアピ家から出された兵士が固めていた。
そのため、
「随分とゆっくりね」
「当たり前ですわ」
「練度が低いんじゃないの?」
「練度の問題ではありませんわ。ここを通常の速度で歩けるのは人間の域を超えておりましてよ」
さらっとそんなことを言うエリー。
自分ができるのにもかかわらず、だ。
数人のクラウンのメンバーである友人も、顔を引きつらせていた。
「言い訳なんて聞きたくない」
「言い訳って…………イルデ。教会の騎士はこれより早く移動できまして?」
馬鹿にしたような物言いをするかや。
それを真正面から反論したりはせず、エリーは教会のトップであるイルデに振った。
イルデは少し困った顔をした後、




