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悪役令嬢、狙いを理解している
森へ行くことになったエリー。
行く森は、クラウンの拠点がある場所。
そして、
「カヤの求めている物がある場所……」
「ん?エリー?何かあったかい?」
「いえ。特に何もありませんわ。お兄様」
「そうかい?それなら良いんだけど……」
心配そうな顔をするバリアル。
確実にカヤがエリーを狙っていると分かるのだろう。
だからこそ、護衛はハアピ家から出すように言われたのだろうし。
「一体、聖女様は何を企んでいるのやら……」
「ふふっ。それは分かりませんわ」
分からない。
なんて言うのは当然嘘だ。
クレアは、カヤが狙っているのであろうことを理解している。




