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悪役令嬢、特殊な能力を
カヤが鑑定を受ける。
それは、彼女にとって慌てることだった。
それ故に、
「どうにかなりませんか!?」
「……そんなに鑑定を受けたくないの?」
「受けたくないです!」
「……うぅん。まあ、何も方法がないわけではないけど」
クレアは考える。
ステータスを隠す方法を。
というより、偽装する方法を。
「隠したいのは何?」
「え、えぇと。スキルとか称号とか……」
「あぁ。色々ある訳ね」
クレアは予想がついた。
これは、自分が持っている特殊な能力を隠したいのだ、と。




