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悪役令嬢、ギレと分身と
クレアはギレと向かい合う。
用に見えている。
が、本物のクレアは、
「それでは、我はギレの力をしかと見せてもらおう」
「ギィ!」
「相手は分身体だから、手加減は一切必要ない」
「ギィ!」
分身体。
ギレと戦うのは、クレアが光と闇の加護を組み合わせて作ったそっくりな偽物だ。
普段ベッドで寝かせているものよりも高性能である。
「それでは、始め!」
「ギィ!!」
『……』
ギレは気合いを入れるが、分身体は無言。
クレアがその辺りの魔法を使っていないので当たり前である。




