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悪役令嬢、自分を超える
クレアは真剣に戦う。
いくつも能力を使った。
それこそ、全ての攻撃を出し切ったと言って良いほどに。
「ゴアアアアアアアアァァァァ!!!」
「強敵だな」
それでも。
それでもまだ、怪物は健在だった。
何度も怪物は苦しんだが、一向に倒れる気配はない。
「これは、我の覚醒イベントというものだろうか?」
「ゴアアアアァァァァァ!!!!!!」
「……負けイベントでないことを祈ろう」
ここで逃げれば、負けイベントになる。
だが、そうしたくはない。
なのであれば、ここで今、
「今までの我を超える」




