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悪役令嬢、深くに潜んで
鎌の切断の力が消える。
だが、靄の砲は残っていた。
とはいえ数秒も経たないうちに靄の砲もまた消えてしまう。
「残ったのは荒れた砂漠のみ、か」
「グ、ォ」
「おっ。生き残ったのもいるようだな」
「ア、グ」
大きなエネルギは放出されたが。
生き残り(?)はいないわけではない。
それらは、
「砂野中に埋もれていたのか」
大きくえぐり取られた砂。
その中にいたのだ。
エネルギーの放出で上の砂が吹き飛ばされ、被害に遭ったらしい。
「相当深くに潜っていたようだがな……」




