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悪役令嬢、もっと強く
準備は始めている。
が、すぐに戦える訳でもない。
強敵に挑むのに、焦りは禁物だ。
「まず、戦闘インの幹部クラスでないと無理ですよね……」
「となると人員は……」
「あと装備も攻撃力よりは防御力に……」
「いや、悪魔相手にその装備は……」
議論が白熱する。
柄にもなく、クレアとサードはワクワクしているのだ。
未だに経験したことのなかった、クレアを超える圧倒的な強者との戦いに。
「では、我も少し強化にいそしむとしよう」
「ク、クラウン様がですか!?」
「うむ。まだ我は、頂になど届いていないのだからな」
クレアは薄く笑う。
更に強くなろうとしているのだ。




