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悪役令嬢、悪魔の力
冠から光があふれ出し。
周囲の白い壁に、色がつき始める。
それは、冠が映像を映しているようであり、
『見えているだろうか。我が同類』
「っ!?」
突然声が聞こえてきた。
クレアは周囲を見渡し、映像の先に1人の男性が立ってリウのを見つける。
……因みに、音声は冠から流れてきた。
『これが見えると言うことは、貴様も悪魔の力を持つと言うことだと思う』
「悪魔の力?」
『それが加護なのか呪いなのかは分からない。だが、その力が周囲との大きな差を作っていることは間違いないだろう』
悪魔の力。
そして、呪いか加護か。
その言葉を聞いて予想がついた。
これはクレアが持っている『慈悲の加護』が条件となって映し出されているのだろう、と。




