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悪役令嬢、ここまでするか
転移陣。
そして、その周りにも転移陣。
クレアは、それを見て呆然とする。
「こ、ここまでするか……」
転移陣が、いくつもあるのだ。
中央にある大きな魔法陣と、それを取り囲むようにはりめぐされた転移陣。
その魔法陣の中に、クレアが探していた魔法陣もあった。
「これはまた……時間が掛かりそうだ」
解析するのに、どれだけの時間が掛かるのか。
クレアはそれを考えると、気が遠くなった。
頬を引きつらせるしかない。
「後手に回っている気がしてならない」
クレアはそれでも、解析を待つしかない。
肩を落としつつ、魔法陣の様子を写し取って移動する。
まだ、神殿の全てを見たわけではないのだから。
「ここが転移陣だけとも思えんな」




