3303/3881
悪役令嬢、予想の正解を……
地下に潜入する用意をしつつ。
研究員達の会話に耳を傾ける。
彼らもまたその地下にあるのであろう何かの研究をしているようで、
「実物を見れないとなると、この数の少ない資料からどうにかするしかないわけですね」
「ああ。……でも、それなのに上からは急いで解析しろとか言われてるし」
「なんか、陛下が襲われてから急げって言う圧力増えましたよね」
「だよな。何でだろうな?」
そんな会話から、クレアの予想はほぼ間違いないと判断される。
彼らの解析している物が、皇帝にとって重要な物。
ーー襲われないはずが『左足』の攻撃を受けたから、原因が分からないし解析を急がせてるって事かしら?
「理不尽だよな、本当に」
「少ない数で頑張ってるんですから、文句を言わないで欲しいですよね」
研究員達も上からの圧力にストレスが溜まっている様子。
そうして愚痴は言いつつも、
「あっ。こっちの解析終わりましたぁ」




