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悪役令嬢、ダミーと罠と
地下に有るもの。
クレアはそれを探そうと考える。
が、
「当然ダミーの可能性もあるか……」
そこは警戒しなければならない。
偽物の可能性もあれば、罠が仕掛けられている可能性もある。
クレアとて何かの罠でやられる可能性は充分にある。
歴代の聖女やら勇者やらの文献を見る限り、数人集まればクレアがやられる未来もあるのだ。
「生身で動くのは危険かもしれんな」
地下となると、生き埋めになる可能性もある。
クレアとテヒとの数千倍は息を長く保てるが、1年ほど地下に埋め続けられたら窒息死する恐れもある。
迂闊には動けない。
「隠されてる地下って、どんな仕組みになってるんでしょうね?」
「さぁな~」
「気になりはするけど。何か厄介なことに巻き込まれそうで知るのは嫌だな」
「あぁ~。権力関係とか関わりたくないですねぇ」




