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悪役令嬢、動いて探って
報告を聞いて。
クレア自身も動くことになる。
何か特殊な能力を相手が持ているとなると、
「城にまで潜入する必要がある、か」
「クラウン様にお任せしてしまい、大変申し訳なく」
「いや。構わん」
「……ふがいないばかりです」
部下でもどうにかできるかもしれないが、油断はできない。
今最高の潜入能力を持つクレアが動くのが最適。
いくら直接的な攻撃力は低くとも、皇帝を守るリブコールのそれ以外の技術は高いのだ。
「では、行ってくる」
「はい。お気をつけて」
「ああ」
クレアは拠点から消える。
次の瞬間には、帝国の城の頂上に立っていた。




