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悪役令嬢、お断わりさせて頂きます

エリーは、目の前のアロークスをしっかりと見据える。

アロークスは視線を若干そらした。


だが、それでもエリーの言葉は決まり切っていて、


「お断り、させて頂きますわ」


「……そっか」


「お気持ちは大変嬉しいです」


「そっか……そっか~」


アロークスはがっくりと肩を落とす。

後ろを向いて、


「(_ _)。先に帰るね」


「ええ。また今度」


「……うん」


頬に伝う涙は、見ないフリをして。

目の前のデザートに口をつけた。


「ん~。甘い、ですわね」

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