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悪役令嬢、打ち倒される未来に
エリーが打ち倒される。
それは絶対ではないが、カヤはそうしようと考えている。
それはどんな方法かは分からないが、
「そうか。その危険性があるなら、段階的に業務を移していこう」
「宜しくお願い致しますわ」
「ただし、その損失は補ってもらうぞ?」
「分かっておりますわ。できうる限り業務に関わっていきますし、あと……」
倒される時期がいつになるか分からない。
カヤの用いる手段への対策を立てることは勿論なのだが、倒されてしまった場合の対策を立てておくことも必要なのだ。
そこに関して父親と議論を交わしており、
「そこまでの力の入れようか」
「はい。聖女が本気で動くとなると、それクライの覚悟は必要かと」
「そうか……」
「ご期待に添えず申し訳ありません。お父様」




