悪役令嬢、そういうことにしておく
誤字報告ありがとうございます。
「なるほどね!」
イルデが納得した。
エリーは笑みを浮かべながら、静かに頷く。
だが、心の中は全く穏やかではなかった。
ーーいや!?なんで納得してるのかしら!?
エリーは自分の与えた情報と、イルデの言葉から、イルデが行き着いた結論を推測する。
ーーまず、イルデの日記は洗脳の観察記録という結論に行き着いたのよね。つまり、自分が洗脳されていることに気づいた、ということね。そこに気づいた理由は………もしかして!?
「あなたも、王族方は洗脳されていたと思いますのね」
エリーは自分の推測が正しいか確認を行う。
エリーは、イルデが自分の洗脳に気づいた理由が、王族たちの教育係が消えたことに関連していると考えた。
イルデは、前々回のお茶会で王族たちに会っている。
そこでロメルの様子を不審がっていた。
「ああ。エリーも、ロメル様とかは洗脳を受けていると思うんだね。僕も、ロメル様のは洗脳だと思ってる。そして、洗脳をしやすいのは教育係だと思う。だから、消えた教育係と関連がありそうな、教会から消えた人たちもその教育係の仲間。それなら、僕も洗脳されてたんじゃないかと結論に至ったんだよ」
「なるほど。私も、その読みは悪くないと思いますわ」




