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悪役令嬢、悩み聞きます?
クレアは、カヤがデータを取るのをサボっていると疑われているのだと思っていた。
が、
「私が言いたいのは、何かあるなら聞きましょうかって話なんですけど」
「え?それは、、悩み訊きマスヨみたいな話?」
「ま、まあ、そう言わなくもないかもしれないです……」
「……ふふっ」
目をそらすカヤに、クレアは笑う。
その反応は、何か気まずいことがあるように見えたのだから。
「そう思うのは悪いことじゃないわよ」
「い、いや。まあ、そうなんですけど、気分的にと言いますか」
「師匠と呼ぶ相手に悩み訊きますよとか言ったら、そうしたくもなるわよね」
「ソ、ソウデスネェ」
カヤはクレアに意図を読まれているのに更に気まずくなっていた。
それを見たクレアは、また笑みを浮かべる。
「ふふっ」




