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悪役令嬢、いつものこと
「ごめんねぇ」
「ああ。良いッスよ。いつものことッスし」
「だな」
部屋に戻らせ、アンナリムに謝らせる。
だが、友人達は気にしていないようだった。
それよりも、
「クレア。久しぶりッス」
「ええ。久しぶりね。楽しかった?」
「楽しかったッスよ。牛の乳搾りとか」
「俺はアンナリムのお父さんと魔法談義するのが楽しかったな」
クレアに機嫌良さそうに話しかけてくる。
春の休みは満喫できたようだ。
ーー春というか、ネンド末の休みかしら?この世界に春とかないし。
「クレアはどうだったんだ?」
「例年通りね。忙しかったわ」




