3129/3881
悪役令嬢、なくならない突撃
馬車を降りるエリー。
いや、クレア。
そんな彼女には毎度のことながら、
「クレアちゃぁぁぁぁぁんっ!!!!」
「ぐおふっ!?」
「久しぶりぃぃぃ!!!!」
腹部に突撃を受ける。
突撃の後は、グリグリと頭が柔らかい部位に押しつけられる。
ーーあっ。べつに太ってるわけではないわよ。体が柔らかくてプニプニボディーなだけだから。
「久しぶりね。リム」
「うん!クレアちゃんは春休みどうだった?」
「ん~。……まあ、いつも通りだったわ」
クレアが思い出すのは、クラウディアの婚約。
だが、あんな出来事を言うわけにはいかない。
「リムはどうだったの?」




