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悪役令嬢、2国の貴族

帝国での薬局の局長であるグラマが貴族として発表される日。

その1日だけ前に、イモート王国で大きな発表が行なわれた。


()()()()()()()()()()()、と。


「これで、ひとまずは薬局が離れていくことを抑えられるはずですわ」


「そうだな」


「あとは、引きとどめ続けることが大切なのですが……」


先に貴族と発表する。

こうすることで、帝国1つの配下とさせないことができたのだ。


「イモート王国1つに従わないのと言うのは異例だがな」


「そうですわね。宣誓を行なわなかった初めての貴族ではありませんの?」


「かもしれんな」


「……あとは、帝国との読み合いにでもなるでしょうか?」


通常の貴族は、貴族となるときにその国にだけ従い仕えると言う宣言を行なう。

だが、今回はそれが行なわれなかった。


非常に異例な貴族ができたのである。

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