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悪役令嬢、解決まで行くのは難しい
状況は悪くない。
ある程度エリーの理想に近い状況にはなっている。
だが、
「解決まで行くのは難しい、か」
「そうなのですか?」
「うむ。リブコールの立位置を読み違えていた」
エリーの計画では当初、薬局の局長であるグラマファーストを貴族にまで上らせてリブコールを下に付かせることだった。
しかし、
「まさか公爵家の1つがリブコールを握っているとはな」
「ああ。そこがネックデスね」
「うむ。さすがに公爵家となるとな……」
そうなのだ。
リブコールのトップは公爵だった。
「あの家が何を担当しているのか分かっていなかったが、そういうことだったのか」




