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悪役令嬢、時間稼ぎにしかならない
帝国で活動もしている薬局。
そのトップであるグラマは、
「ふむ。この程度の支援は確かに時間稼ぎにしかなりませんね」
「そうだねぇ。流石に守り切るほどの支援はマズいだろう?」
「はい。このくらいの支援が見逃せる範囲であり、感謝できる範囲です」
「……まあ、この間に帝国が対応してくれることを祈ってるよ」
帝国の方に話をつけていた。
内容は、涙角の支援に対して。
帝国側に涙角の支援が来ていることを話して、さらにその要望の時に書いてあった内容をセットで話すことで許可が下りたのだ。
勿論書いてあった内容というのは、
「このペースでイトー王国の何かの組織に支配されるのはマズいのかい?」
「そうですね。帝国の西にいた組織はかなり脆弱になっていますから」
イトー王国の何かから攻められている。
薬局に出すものであるから、何かという非常にぼやけた内容になっているのだ。
「それで話は少し変わるのですが、実はグラマ様に……」




